スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

古伊万里を狙う

toyomasu1

染付は猪口を筆頭に好きなのだが、

あの堅さが嫌で最近の作家のものはどこか敬遠していた。

もちろん良質の天草陶石を使い、透き通る様な美しさは素晴らしいと思う。

現にそれで評価される作家が増えているのも確かだ。

 美濃にも磁器文化は当然あり、作家・原料屋さんも育っている歴史がある。

恐らく自分の場合、父親が陶磁器検査協会のメンバーで産業磁器が

自宅に溢れるほど有り、きれいでもその冷たさから感覚的に拒否しているのではないかと思う。

また、天草を使っているから良いという一種盲信的で訳わからぬ焼き物屋さんが多く、

それにも辟易している事も起因しているかもしれない。

とにかく、磁器・土物モノなどと一くくりしているのが嫌いなのだ。

要は成分・粒子構造の問題であり、それで区分すべきもの。

陶芸家ならば誰でも知っていることを面倒くさいのか説明されない所に一種のストレスを感じる。

じゃあ唐津は土モノという括りで完全に分けてしまって良いのか。

違うよねという感じで、これからの時代、昭和の常識で枠組みに押し込めるのは無理な気がしてならない。

よく平成の○○というが、そもそもここ百年を振り返っても大正・昭和と見事に陶磁器を語る基軸を

打ち出しその都度、それが常識になってきている。

我々は本来気づいているはずだ。

常識が非常識になっている事実を。

伝統系現代陶の使命は、軌道修正することにある。

ただでさえwebが発達し誰でも情報収集できる環境にあるのに、もっと科学的データをディスクローズし、

研究員・学芸員の方々には勇気・英断をしていただきたいと切に思う。

とまあ、いきなり脱線してしまったが、豊増さんのこの青華碗(=染付碗と同意)非常に柔らかい。

無論、焼成温度も一般の伊万里系作家より低いが、初期伊万里を思い出してほしい。

そして武雄・松浦系唐津古窯を思い出してほしい。

同時期に異粒子の成果物が焼成されている。

唐津の流れであれば焼成温度は低い。

また、原料も当然調達可能な範囲で採取されたであろう。

初期伊万里の場合、よくご存知の通り泉山陶石が使用されたと考えられる。

この泉山、ここ数十年は閉山=採取禁止となっていた事もあり

古伊万里を目指す者も、ソリッドな天草に流れざるを得なかった。

ただ、あるきっかけでごく少量ではあるものの採取可能になっている。

無論、誰でも採取できるものではない。

その泉山陶石も大別すると複数種類に分かれるようだ。

その為、豊増さんはその中でも古伊万里に使われたであろう成分を見極め、釉薬も同様単身で焼成している。

呉須も同様、入手困難なものを使う。

どこまでも古伊万里に拘る姿勢は、通常の研究にもおよぶ。

有田で作陶する豊増さんは、近くの九州最大の陶磁資料館に通いつめる。

膨大な古伊万里コレクションを誇る当館で、古伊万里と自作を並べ手にとり徹底的に比較する。

地道な研究・工程と豊富な研究資料など唐津の梶原さんを彷彿させる。

本作は手にとればわかる方には良さがわかる。

良い作家をまたご紹介できるのは素直に嬉しい。
スポンサーサイト

theme : 和風、和物、日本の伝統
genre : 趣味・実用

小島陽介展

kojima_kuro


ただ今、今年最初の個展・小島陽介展を開催中。

伊賀は新学さんを取り扱いさせて頂いている為、高麗・黒に絞って出展いただいた。

昨日まで在廊されたが、自分は諸事情で無多治見に戻ってきた。

在廊期間に話を伺ったなかで、やはり黒を中心に見ていただきたい。

今回、黒のお茶碗を含め50点以上搬入があったが、そこから10碗に絞りご覧頂ける様になっている。

黒は引出黒の名の通り、全て引出。

徳利一作のみ引出時に窯内に落ちたため、置きグロの様になったが景色が面白いため出展となった。

その黒の釉薬、某大物物故作家から直接小島家に伝わった非常に良い原料を使っている。

引っ掻きの部分も景色となり、軽快な感じがする。

会期は28日まで。

紆余曲折を経た今年最初の個展、少しでも多くの方にご覧いただければ嬉しく思う。


kojima_ido

theme : 展示会、イベントの情報
genre : 学問・文化・芸術

春のたより




3月は一年でも特別な季節だ。

気分が高揚し、明るい気持ちになる。

昨日は紅梅に雪の被る写真を見たが、こちらも雪が舞った。

今日はうってかわり柔らかな日差しが注ぎ込む。

少しずつ和らぐ光が何ともいえぬ。

 その様な中、お客様が菜の花をいっぱい摘んできて下さった。

早速ギャラリーに展示の花器に活けた。

mana_kaki1_b.jpg

綺麗な活け方ではないが野の花でもあり、さり気なく挿してみた。

ギャラリーの中は菜の花の良い匂いが香る。

もちろん今メインでさせて頂いている樋口さんの花器にも。

higu_kaki_b.jpg


そして同じくメインの大谷さん。

otani_kaki1_b.jpg


otani_kaki2_b.jpg

今日は写真で春を迎えた感動が伝わればと思い。

わざわざ摘んで下さったお客様に感謝を込めて。

theme : 和風、和物、日本の伝統
genre : 趣味・実用

野遊び




3月入り、春の匂いが少しづつ香り始めた。

堤防には菜の花が咲き、気のせいか外に出掛けるのが楽しくなる。

この季節、辛夷や椿をさっと花器・徳利などに挿して楽しみたい。

それだけで日常から解放される。

自分は徳利マニアでもあるのだが、お酒よりも一輪挿しで使う事が多い。

自宅では徳利を各間に置き、庭に咲いた草花をさり気なく挿し季節を感じるのが好きだ。

 幼少の頃、20も離れた陶芸家の従兄がよく言っていた言葉を思い出す。

【熱い時に熱いと感じ、寒い時に寒いと感じる】

当たり前の事だが、高度成長期に育った自分ですら、季節感の喪失には失望する。

それは食べ物・空調など色々要素はあるが、単純に世間の季節に対する考えが危うく無理強いしている気がしてならない。

自然に会話の中で出てくるのが普通であろうが、時流の速さのせいかコミュニケーションの中で季節を感じる事が少ない。

ご年配のお客様が、どこどこで椿を見た・菜の花を見たと仰るのがとても嬉しい。

今日は娘がいるお陰で雛祭りを実感できる。

我が家では関東風・名古屋風の雛人形が小さいながらも並び、特別なことは一切できないが、今夜は家族揃い雛人形の前で食事をしたいと思う。

 もう一つ、この季節楽しみなのが野遊び。

この時期の野遊びに対する自分の考え方だが、必要なのは太陽が出ていればそれで充分。

暖かくなった日差しを感じるのが一番大事であり、仰々しく弁当や茶器揃いを持ちこまなくても良いと思う。

桜の花見は、太陽が桜に変わっただけだと思っている。

 写真の梶原さんの茶飯碗は、野遊びをしたい気にかられる。

theme : 和風、和物、日本の伝統
genre : 趣味・実用

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。